全国で保健所に収容される犬猫たちがどのくらいいるのか知っていますか?
実際に殺処分されている数字を確認する事で、この問題が身近に感じ、一人一人の意識が変わってくると思います。
ボランティア活動などは出来なくても、ふるさと納税やボランティア団体への「募金・寄付(エサ・用品)」などで取り組みを支援する事は可能です。
この記事が「命」について、もう一度考える機会になれば幸いです。
※この記事は2018年11月1日に環境省から発表された「平成29年度の収容施設のデータ」を分かりやすくまとめたものになります。
平成16年度から平成29年度までの推移
ここ数年自治体の取り組みや、ボランティア団体さんのおかげで、保健所に収容され殺処分されてしまう動物の数は少なくなってきています。
保健所に収容されても、そこから引き出され新しい幸せを掴む犬猫もたくさんいるのです。
こういった取り組みが活発化している自治体もあれば、その効果が見られない地域もあるため、そういった点も含めて確認出来ればと思います。
平成16年度~平成29年度 推移一覧
引き取り数 | 殺処分数 | |
平成16年度 | 418,413 | 394,799 |
平成17年度 | 392,232 | 365,301 |
平成18年度 | 374,160 | 341,063 |
平成19年度 | 336,349 | 299,316 |
平成20年度 | 315,107 | 276,212 |
平成21年度 | 271,592 | 229,832 |
平成22年度 | 249,474 | 204,693 |
平成23年度 | 221,000 | 174,742 |
平成24年度 | 209,388 | 161,847 |
平成25年度 | 176,295 | 128,241 |
平成26年度 | 151,095 | 101,338 |
平成27年度 | 136,724 | 82,902 |
平成28年度 | 113,799 | 55,998 |
平成29年度 | 100,631 | 43,227 |
10年前の殺処分頭数299,316匹から、今年の43,227匹まで、かなりの数が減っている事が分かるかと思います。
全国のワーストランキング
あまりワーストランキングなどで記載するのは良くないかと思いますが、これが平成29年度の現実になりますので、ぜひ、自分の自治体が入っているかチェックされる事をおすすめします。
そして、お住まいの自治体が入っていた場合は、動物達のために「何か出来る事がないか」を考えていただければ…と思います。
引き取り数ワースト ランキング
引き取り数のワーストランキングになります。
引き取り数のため、殺処分数ではありません。
ワースト | 自治体名 | 頭数(犬猫) |
1 | 山口県 | 3,554 |
2 | 福島県 | 2,938 |
3 | 茨城県 | 2,900 |
4 | 千葉県 | 2,873 |
5 | 沖縄県 | 2,635 |
殺処分数ワースト ランキング
殺処分数のワーストランキングです。
ワースト | 自治体名 | 頭数(犬猫) |
1 | 愛媛県 | 2,299 |
2 | 福島県 | 2,209 |
3 | 香川県 | 1,797 |
4 | 長崎県 | 1,592 |
5 | 和歌山県 | 1,582 |
返還・譲渡率ワースト ランキング
引き取りを行った後、返還・譲渡された率のワーストランキングです。
返還率を表しています。(引き取った数から12%が返還・譲渡された)
ワースト | 自治体名 | 返還・譲渡率(犬猫) |
1 | 和歌山県 | 12% |
2 | 愛媛県 | 13% |
2 | 奈良県 | 13% |
3 | 東大阪市 | 15% |
3 | 下関市 | 15% |
4 | 長崎県 | 18% |
5 | 高知市 | 20% |
全国のトップランキング
今度はトップランキングの記載をいたします。
取り組みなどで、収容される犬猫が激減した自治体も数多くあります。
努力を続ける自治体とボランティア団体さんの功績でもあります。
こちらも自治体・ボランティア団体さんだけでなく、何か個人でも「出来る事」がないかを今一度考えていただければ幸いです。
また、地域により引き取り数・殺処分数が異なりますので、「返還・譲渡率」のみを掲載します。
返還・譲渡トップ ランキング
引き取りを行った後、返還・譲渡された率のトップランキングです。
ボランティア団体さんや自治体の功績が大きいところになります。
もちろん「県」でなく「市」が多い理由として、そもそもの引き取り数が異なり頭数が少ない為、「保護の手が回りやすい」という事もあるかと思います。
トップ | 自治体名 | 引き取り数 | 殺処分数 | 返還・譲渡率(犬猫) |
1 | 岡山市 | 287 | 3 | 99% |
1 | 呉市 | 833 | 9 | 99% |
1 | 相模原市 | 201 | 3 | 99% |
2 | 広島県 | 2589 | 62 | 98% |
2 | 宮崎市 | 368 | 9 | 98% |
2 | 旭川市 | 449 | 11 | 98% |
3 | 広島市 | 1034 | 30 | 97% |
3 | 岡山県 | 496 | 15 | 97% |
3 | 川越市 | 231 | 7 | 97% |
3 | 長野市 | 270 | 9 | 97% |
4 | 神奈川県 | 849 | 39 | 95% |
4 | 千葉市 | 383 | 20 | 95% |
4 | 札幌市 | 843 | 46 | 95% |
5 | 福山市 | 1233 | 89 | 93% |
5 | 松山市 | 263 | 19 | 93% |
5 | 八王子市 | 55 | 4 | 93% |
まとめ 一人一人が意識改革しましょう
お住まいの自治体で「地域猫活動」を行っていないでしょうか?
地域猫活動について詳しくは、以下の(公財)日本動物愛護協会やお住まいの自治体ホームページ、ペットを飼われている方は獣医師などに確認してみてくださいね。
今まで知らなかった取り組みを知るだけでも、殺処分される犬猫を減らす事が出来ます。
以下の書籍は、実際に私が書店で見かけたものの、中を開く勇気がなく一度買わずに立ち去ったことがある本です。
私と同じように、目をそむけたくなる人もいるかと思います。
ですが、ここまでお話してきたとおり、私を含めて「みんなが少しでも知識をつける」事で、解決出来る問題もたくさんあると思います。
少しでも知ってみませんか?
このブログでも猫の保護について記事でご紹介しています。
自治体と連携が取れていれば、その子も「地域猫」として新しい道を歩むことが出来ますよ。
最後に、我が家の4男坊(保護猫)の動画を載せます。人間が捨てたゴミによってケガをした可能性が高い「とら」のお話です。
動物達が幸せで、人間と良い関係で共存出来るように少しずつ行動していきましょう!