みなさん、猫ちゃんに多い病気の「尿路結石」をご存知でしょうか?
私も知識としてはあったのですが、よく聞く病名なだけに安易に考えているところがあり、今回、一歩間違えれば「とら」の命にかかわる経験をしたので、詳しくブログにてご紹介しようと思います。
結論から言うと、とらのように「尿路結石」から「尿道閉塞」まで進んでしまうと、早ければ24時間以内に意識レベルの低下、嘔吐、体温の低下が始まり、その後腎不全や尿毒症となって死に至ります。
猫ちゃんを飼っている方は特に、とても他人事ではないお話になりますので、私ととらの経験談を読んで、ぜひ猫ちゃんの体調に気を付けてあげてくださいね!
尿路結石と尿道閉塞について
SA Medicine vol.14 No,4 2012
<尿道閉塞とは>
尿道内でストラバイト結晶やシュウ酸カルシウムなどによって栓子(せんし)が出来てしまい、塞栓して尿を全く出せなくなる病気です。
結晶が結石となるのですが、とらの場合は「ストラバイト結晶」(キラキラした結晶)という結石までいかない状態で、完全に閉塞してしまいました。
尿路結石は人間にもあるので、名前を聞くだけで想像ができるかと思いますが、猫の場合も尿道が狭くて長い「オス猫」に多い症状となります。
また、10歳を超えてくると結晶や結石だけでなく、「腫瘍」や「狭窄」によって尿道閉塞が起きる割合が多くなるということでした。
どちらにしても言えることは、「閉塞してしまうと一刻を争う緊急疾患となる」ということですね。
症状、前兆は?(とらの診断までの経緯もご紹介)
部分的に閉塞している状態の場合は、以下の様子が確認出来ます。
完全に閉塞してしまうと、
上記のような様子も見られます。
とらの場合は、エコー検査で尿の溜まり具合などを確認してもらった結果、「突然閉塞してしまった状態」でした。
前日もいつもと変わらない様子でしたし、朝もゴロゴロいいながら、ごはんもたくさん食べました(;^ω^)
その後、お昼ごろにふとトイレに目をやると、長時間踏ん張っている様子が見られたので、「おかしいなぁ…」と感じはじめました。
ですが当日は「土曜日」だったのです…。
かかりつけの動物病院は土曜日も開いているのですが、私の思い込みでこの時はまだ「土曜日は病院が休み」と思っていました。
月曜日に病院に連れて行こう
そう思っていたのですが、以前飼っていた猫ちゃん「サガ」がおしっこが出なくなって亡くなったこともあり、もう一度調べてみたところ、土曜日も開いていることに気付きました(;^ω^)
(サガちゃんのことは記事でも書いています)
やっぱり何かあってからじゃ後悔する…。
病院が開いてるなら今から連れて行こう!
まさかと思い病院に連れて行ったところ、「完全に閉塞」している状態でした…。
翌日は日曜日。病院はお休みです。
早ければ閉塞してから24時間くらいで「腎不全」や「尿毒症」になる可能性があり、とらが死んでしまっていたかもしれないと思うと、本当に恐ろしいです…。
あの時「様子を見よう」と病院に行かなかったら、とらは間違いなく命を落としていたと思います。
また、かかりつけ医が土曜日のお昼からも開いていたおかげで、命拾いすることが出来ました!
九死に一生とはこのことですね。
治療について・カテーテルで緊急処置が決定
早期発見することができ、命からがら助かった「とら」ですが、尿道閉塞を取り除いてもらう必要があります。
処置は麻酔をして行うということで、一旦病院に預けて私は帰宅。
不安でしょうがない状態に…( ;∀;)
処置としては、マッサージして取り除いたり、カテーテルを通して取り除くということでした。
また、上記の手段でも詰まっているものが除去できない時は、外科手術が必要となることもあると説明を受けました。
とらの場合はカテーテルを通してもらい、3か所ほど詰まっている場所があったそうですが、「生理食塩水」による「フラッシュ」という処置で除去することが出来ました。
麻酔が効いているうちは自宅に帰っても注意が必要
処置が無事終わり、お迎えに行ったときに説明受けたことが以下となります。
去勢手術の時はそこまでなかったのですが、今回のとらは自宅に帰ってから「不穏な状態」にありました。
キャリーバックから出した瞬間に、パニックになりながら飛び回り、転倒して大騒ぎに…(*_*)
これが獣医師が言っていたことですね…。
幸いケガをすることはありませんでしたが、階段などがある家庭の場合は、麻酔が取れかかった時も要注意ですよ…。
今後の治療はどうすれば良いのか、予防に必要なこと。
尿路結石になりやすい子がいるとすれば、以下の特徴がある猫ちゃんになります。
もちろんこれだけでなく、雌でもなる子はいますし、どの子もなる可能性があるということは忘れてはいけないですね…。
最後に今後の治療、予防として説明があったことを詳しくまとめてみます。
予防①:水をよく飲ませる
確かにとらは他の猫と比べてみても、水を飲む回数が少ないように感じます。
猫は「動きのある水」が大好きなので、以下のような「循環式給水機」を取り入れようと思い注文してみました!
口コミを見ても、「水を飲む量が増えた」というレビューが多く、獣医師もおすすめしていたので、効果に期待したいと思います♪
<※ピュアクリスタル購入レポ>
我が家は「井戸水」なので、飲み水についても調べてみたところ、「硬水」は尿路結石ができやすいということで、ウォーターサーバーを検討しました!
以下の記事で詳しく記載しています♪
予防②:食事改善・療養食
すでに尿路結石となってしまったとらについては、今後は療養食を与えていくことになります。
一度なってしまうと、再発しやすいのもこの病気の特徴です。
やはり今まで食べていたピュリナよりはコストが高くなりますが、健康にはかえられないですよね…。
獣医師から指示された療養食がロイヤルカナンの「PHコントロール」です。
4種類ありますので、詳細をご紹介します。
・「0」→急性期に食べる食事。結石を溶解する効果がある
・「1」→一度結石が出来てしまった猫ちゃん用に成分が調整されている
・「2」→下部尿路疾患の予防として与える食事
・「オルファクトリー」→「2」と同じく下部尿路疾患の予防として与える食事に、猫ちゃんが好む味付けを加えた商品(食いつきを良くする)
以上の4点になります。
動物病院に購入するより「Amazon」で購入した方が低価格であることが多いのですが、「療養食」となりますので、猫ちゃんに与える時は、必ずかかりつけ医の指示の元で与えてくださいね♪
ちなみにとらの主治医に、多頭飼いであることを相談した際に、
と、回答があったので、万が一他の子が食べてしまっても安心です!
そして…、試供品もいただきましたが、とらに食べて欲しい「0」や「1」は全く食べてくれませんでした…(*_*;
「2」も微妙な反応で、結局食べてくれたのは「オルファクトリー」だけでした…。
療養食は市販の食事と異なり、味付けや匂いが薄いので、「0」は食べない子が多いと聞いていましたが…。
食べないものはしょうがないので残念ではありますが、オルファクトリーを与えつつ定期的な検診に行こうと思います(*_*)
以前のパッケージ商品をお持ちの方はこの記事の内容で問題ないですが、新パッケージを購入された方は以下の記事を参考にされてくださいね♪
まとめ:尿路結石・尿道閉塞は早期発見が大事です!
とらの場合はそこまで前兆は見られませんでしたが、実際に気付いたのは「長時間のトイレ」でした。
閉塞してしまうと早くて24時間で命にかかわることになるなんて、突然すぎて怖いですよね…。
ですが、必ずいつもと違う様子が見られるので、トイレの回数が増えたり、血尿があったり、機嫌が悪かったりなど、飼い主さんが「?」と思う事があれば、早めに病院に受診するようにしましょう!
ためらわずに受診することが、猫ちゃんの命を救う事につながります!